「俺がお姫様抱っこしてこうか?」 科野くんがあまりにもマジの顔で言うので私の頬は赤くなった。 「なっ…なに言ってんの!一人で歩けるよ!」 私は膝の傷口をハンカチで抑えて、学校に向かった。 科野くんも私のペースにあわせて歩いている。 「科野くん、遅刻するよ。先行っていいよ。」 「怪我した女の子おいていけるかよ。」 また私の頬は赤くなった。 科野くんの事はだいっ嫌いだったはずなのに…