科野くんと席は少し遠くなったけど… 遠いと言っても、私の前の前の横だ。 ***そして宿泊学習の朝*** 「班ごとにならんで。バスに乗りますよ。」 バスガイドさんが丁寧に誘導してくれた。 私のバスの隣の席は遠藤萩になった。 「まぁ遠藤くんみたいな子のほうが、気が楽かなぁ。」 「なんか言った?」 遠藤くんが愛くるしい目でしゃべりかけてきた。 「何でもないよ。それよりさぁ宿泊学習ってどこ行くの?」