桜の木の下で -2-





へとへとになりながらも一年生は部員に付いていった。



「よし、今日のメニューは一通りこなしたぞ。どうだった?」



さっきまで同じことをしていたはずの悠太先輩は息切れ一つしてない。笑顔で一年生に話しかけた。



四つん這いになりながら呼吸を整える一年生。



「き、きついです…でも…」



「でも?」



その一年生は顔をあげ、笑顔で



「すごく…楽しいです…!!」



と答えた。



「ぷっ……あはははははは!!」



部員全員が笑い出した。一年生はキョトンとしている。



お腹を抱えながら、悠太先輩がその一年生の背中をぽんぽん叩いた。



「君、ドM?」



「なっ!ち、違います!どちらかと言えばSです!」



「んなこと聞いてねぇよ!!!」



「す、すみません!!!」



一年生は急に立ち上がり、90度に腰を曲げた。



「冗談だよ、一緒にこれから頑張ろうね?」



「はい!!」