―――「なあ、蒼、」
「なーに?」
「なんで父さんが蒼って名前にしたか分かるか?」
「んーんー、どーしてー?」
「父さんはな、空が一番好きなんだ」
「そーなの?」
「ああ、だからお前の名前を【蒼】にしたんだぞー?」
「へ~!!でもどーして【蒼】なの?」
「ハハ、それはな、ほら。空を見てごらん。きれいな【蒼】だろ?」
「ほんとだぁー!!」
「だから【蒼】って名前にしたんだ。蒼は蒼空好きか~?」
「うん!ぼく、蒼空すき!!!!」
「はは、そりゃ良かった。ほらちゃんと前見ないと危ないぞ?」
「わっ!」
ズルッ
「っ!蒼っ!!!」
パシッ
「こわかったぁ。ありがと!おとうさん!」
「…君は誰だい?」
「…え?」 ――――
