会社に戻ると、先輩達がいた。
「あ、お帰り~、紗姫ちゃん。」
「ただいまです。」
荷物をデスクの上に置き、椅子に座って一息つこうとした、その時…。
「そういえば、新海見なかったか?」
火藤先輩が話しかけてきた。
「へ?」
「あ、見てないなら別にいいんだけどよ…。アイツ、期間は鷺宮と同じなのに、まだ帰ってきてねーんだ…。」
「そうなんですか…?」
「もうちょっとで帰ってくるとは思うんだけど…ちょっと心配ね…。」
「見てきましょうか、私?」
「いいの?」
「はい。」
口をついて自然に出てきた言葉だった。