「えっと、じゃあ改めて…。」
マイクのスイッチを押す。
「あー、あー、聞こえますか?」
「はい!」
「聞こえてるよ。」
「俺もだ。」
「同じく。」
「じゃあ、具体的な動きを説明します。」
私は四人に説明した。そして、三十分後。
大地くんは、メガネをこっそりアイツの車の屋根に取り付けていた。
「よし、準備はいい?」
「はい!」
「うん!」
「おう!」
「了解しました!」
車は会社の方へとまっすぐ向かっている。
「よし、そろそろね…。皆、やっちゃって!」
私達の努力が実る時がついに来る…そう思うと、感情の高ぶりを押さえずにはいられなかった。