㈱恋人屋 ONCE!

「お、結構キレイにしてんじゃん。さすがは女子だな。」
「…あの…。」
私の家の玄関に、見慣れない男物の靴が一つ。
「何で私の家なんですか…?」
「別にいいだろ?オプションにも書いてあったし、金なら払うから。」
「そういう問題じゃなくて…。」
まあ、そういう問題でもあるんだけど。
「さてと、そろそろ寝るか。」
理さんが寝室の方へ入ろうとする。私は慌てて引き留めた。
「あ、えっと、ちょっと待って下さい!準備するんで…。」
私は足早に部屋の中に入ると、壁にピンで留められた大量の「アイツ」の写真を全て取り、タンスの中へ無造作に突っ込み、布団を敷いた。
「あ、どうぞ…。」