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誰にも見つかるな。



なんて約束、破ってしまった…



がちゃ



と、お姉ちゃんの家の扉が開く



「羽衣…」



そうやって私の名前を呼ぶのは



紛れもない黒百合



「お姉ちゃんは?」



「…刺された」



「はっ?!」



「篤たちを挑発したらしい」



―篤たちが刺した…?



「黒百合っ………」



「……それより、これだ…」



そうやって見せてきたのはお姉ちゃんの体



そこに刺さる2本のナイフは、



少しずつ、少しずつ出てきていた



「これは…?」



「睡蓮は最近、力を操れていないっぽい」



「じゃあ、これも寝ているのに力を?」



「きっと」



「………………」