「じゃあ、システムはこれで大丈夫ってことでしょうか。」


まだ、状況をのみこめない早乙女が言った。



「1回目の改良でオッケーだったし、それをさらに改良した2回目のは素晴らしかったよ。
以前よりすごく成長してますね。」


「早乙女に会いたいなら、言っていただければよかったのに……。」


「願掛けというかね、なにも言わなくても、早乙女さんが来てくれたら事業は成功するんじゃないかって。

そして、来てくれた。
うちの会社のシステムをなんとか改良しようって思って来てくれたんでしょ。

石田君と早乙女さんに尽くされてるなぁって感じたよ。
これは事業はなにがなんでも成功させなきゃね。」


「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」
2人で社長に頭を下げた。



「ああ、でもね、システムにもう1つ付け加えてほしいのがあるんだ。頼んでいいかな?」


「も、もちろんです。」


「早乙女さんみたいな華やかさをプラスしてほしいな。今日、早乙女さんを見れなかった社員も、その華やかさでやる気アップするような♪」


この社長……。
最後にとんでもないことを言ってきたな。


「わかりました。」
優はすぐに返事をした。
自信ありげな顔だ。


華やかさって……。
相談されても、俺は全く想像つかないぞ