「お久しぶりです。社長。」


「久しぶりだね。石田君に最後に会ったのは3年前かな?
課長になったなんてすごいじゃないか。」


「ありがとうございます。でも、まだまだ課長と呼ばれるには、ほど遠い状態です。」


「今日は早乙女さんも来ているんですよね。」
社長が優のほうを見ながら、そう話した。


社長が早乙女を知っている?



「早乙女優です。今回の企画担当をしています。
あの、どうして、私を……。」


「早乙女さんは昔から知ってますよ。
とはいっても会うのは初めてですけどね。
私が社長になって、はじめての大きな事業を始める時に関わったのが、営業の石田君と企画の早乙女さん。」


「社長、企画社員の名前まで覚えてたんですか?」


驚いた。


優も驚いた顔だ。