須藤くんに言われるがまま、須藤くんの
後ろを歩いた。


「キレーッ
海がよく見えるね!こんなとこあっんだ」


「......小越、俺さ久しぶりに神様に祈ったんだ。初めて会ったあの場所でお前と会いたいって」



須藤くん



「世の中に神様なんかいないって言ったのに勝手だよな」



私は無意識に須藤くんの袖を掴んでいた。


「......何?」



あっ、気づかれた。


えっと、えっと


「いや、少しの間あってなかったのに、何年もあってなかった気がして、
目の前にいる須藤くんが本物なのかって」




何ってんだろ、私

あーあ、こんな事言うはずじゃなかったのし、がくんとしてると



「はははっ、目の前にいて
消えるわけないだろ」


「...ですよね」