これが、あたしの彼氏です。- 2 -



矢沢君はそう言うと、自室まで替えの服を取りに行ってくれて、「俺のサイズだけどこれなら入るだろ」と長袖とスウェットを手渡してくれた。

「…矢沢君の服…」

「あ?なんか文句あんのかよ」

「…いえ、ありません」

矢沢君がじとっとした目であたしを睨むと、「俺も着替えてくるからちょっとまってろ」と言って自室へと入って行ってしまった。

あたしは矢沢君が戻って来ないうちに着替えてしまおうと、急いで矢沢君の服へと袖を通す。

「…っ」

すると不覚にも、服から漂う矢沢君の匂いがあたしの鼻を掠め、落ち付こうにも落ち付く事が出来なかった。

その数分後、ラフな格好に着替えた矢沢君が戻って来て、あたしはついドキリとしてしまう。

そんな矢沢君を見つめていると、不意に「おい」と声を掛けられた。

「お前なにそこに突っ立ってんだよ、そこ座れよ」

「え、あ、うん」

「…話したい事があるって言っただろ」

「……っ」