細くて小さな体を抱きしめ久しぶりに眠った。 その夜めったに見ない夢を見た。 『おとーーーさーん!』 無邪気に走る俺。 『はは。海音早いな~。待てよ』 顔も思い出せない自分の父さん。 『海音、こっちおいで…』 悲しそうな顔をする母さん。 ガキの俺は馬鹿だから知らなかった。