幸せだ。


愛ちゃんに会えてよかった。



僕は多分、世界一の幸せ者だろう。




こんな時がずっと続いて、僕ばっかこんなに幸せでいいんだろうか。



そう思ってしまうほどに、幸せだった。




「お母さーん、ただいまー♪」



「おかえりー。手洗いなさいよー?」


「はーい!」



愛ちゃんは元気よく返事をすると洗面所へと駆けていった。




「けーん。おかえりっ」


お母さんはしゃがみ込むとぽんぽんっと僕の頭を撫でる。




「お母さんね、けんが居るから安心してるんだよ?これからも、愛を守ってやってね。」




お母さんは一瞬、少し悲しげな目をしたがそれから前を見据えて立ち上がると僕に笑って見せた。