白川さんの安定感。


きっちりした制服姿。


真っ黒で重たそうな髪。


家で本ばっか読んでるのか、もしくは勉強してんのか


どちらにしろ外に出ないんだろ。


驚くほど色が白い。



「…またなんか読みたいんだけど、おもしろいの紹介してよ、


白川さん。」



オレは昏い目で、白川さんを見た。


白川さんは、小さな目をしばたたいてオレを見る。


「ねえ。」


と言うと、白川さんは席を立った。


いろんなことを白川さんに相談したくて、


話したくて


ここに来たのに


白川さんの安定感を求めてきたのに


なんで、オレはこんなにイライラするんだろう。


白川さんのせいじゃない。



わかってる。


オレのせいだ。