秀真はオレと同程度にユルい。

なので、こーしてよくつるむ。


秀真はだらしなく机に寝そべって



「そういえばさー。お前またちがう女、

連れてたって天野が言ってたけど。」



と、オレに言葉を投げる。

さらに顔だけあげて



「お前、女変えんの、何人目?」


と呆れたように付け加えた。

長い前髪をアメピンでとめた秀真は


サッカー部で

だけど、そんなに部活に出てるわけじゃ

ないのに色が黒い。


大きな口でニカッと笑うと

白い歯がやけに眩しい。


男前だけど、胡散臭い。


そーいう感じだ。


「んー、5人目くらい。…だっけ?」


正直、よくわからない。

どこまでが付き合ったことになるんだろう?


はあ、マジで?!

と大げさに驚く秀真に


「お前こそ、たいがい違う女

連れてんじゃん。見る度、違うぜよ…。」


と突っこむ。



あー、この放課後の教室のゆるさ。


オレ、好きだわ。


放課後の教室は、授業やHRの時とは

全然違う空間になる。



くだらない話が本当によく似合う。