きっともっと前は、もっともっとたくさんのことを知っていたんだろうなと、思うとすごく淋しくなる。

彼の事だけを記憶から失ったはずなのに、私の中はひどく空っぽで、彼の事を知るたびに少しずつ満たされていっている気がした。