そこには目を閉じ何かを堪えている男の子がいた。

「ゆうと君?」

小さな声で聞いてみると、少し赤くて潤んだ目に見つめられた。
大きく瞳を開いている。

「さくら?」

私の名前を呼ぶ声は震えている。