なんだか、暖かい。
体じゃなくて心が、とっても暖かくて優しい。

誰かが私の手を握り、頭を撫でている。
その手つきがあまりに気持ち良くて、眠気を誘う。
このまま意識を手放そうとしたとき、声が聞こえた。


「ごめん……さくら…」


どうして謝っているの?
とても悲しそうな声。
頭を撫でる優しさとのギャップに驚いた。
眠気も飛んでいった。

私の側にいる人を確認したくて、目を開けた。