だけど、


「だめ」


と、そんな私をしっかり抱きしめて阻止してしまう月島先輩。


「ちょ、ちょ……っと、待って―…」


待って下さい、そう言おうとしたけど、


「ん……っ」


すぐに唇が塞がれてしまった。

お互いの唇の温もりを感じた後、


「もう俺は、だいぶ待ったつもりだけど?」


月島先輩が目の前で意地悪く微笑む。

そして、


「海音―…」


そう耳元で囁くと、また私を優しく抱きしめてくれた。