「あ……ご、ごめんなさい……」
ちらり、と私を見て、謝るアヤさん。
その瞳はとても寂しそうで、不安が混じって見える。
「あの―…もしかして、響の彼女……?」
震える声でアヤさんが尋ねると、
「ああ」
とだけ、月島先輩は答えた。
「じゃあ、コイツを送るから」
瞳も合わせようとせずに、月島先輩はアヤさんの横を通り過ぎていく。
「―…っ」
アヤさんは、そんな月島先輩を引き止めたいように見つめている。
「しつれい……します……」
ぺこり、頭を下げて月島先輩を追いかける私。
アヤさんとすれ違う瞬間に―…
瞳が合う。
今にも泣きそうな、潤んだ瞳。
私はそれを見ないふりをして通り過ぎた。

