「海音ちゃん、間違えても大丈夫だから。歌詞も見ながらでいいよ」 小栗先輩の気遣い。 「は、はいっ」 すっかり固まった状態で譜面を持って、何とかヴォーカルの位置につく私。 そんな私に、 「海音」 と、月島先輩が声をかける。 「トチったっていいから、海音が今出来る範囲で頑張れ」 そんな優しい言葉に、胸がジーンとなる。ちょっと涙目だ。 「熱いね~ここだけ一気に夏だねぇ。なんたって朝もお手手つないで仲良く登校してきたらしいし」 芹沢先輩から茶々を入れられてしまうけど、それも何だか心地良い。