しかも、二人ともジリジリと私に迫って来る。

何、このヒト達……

怖い……!

そう思って、ぎゅっと目を塞いだ瞬間、

ドカッ……!

と、とても鈍い音がして、目を開けると私の肩を持っていた男のヒトが倒れていた。


「え……?」


何が、起こったの……?


「い、いってぇ~…」


足を押さえて痛がる、男のヒト。


「何すんだよ……!」


と、叫んでる。

私、何もしてない……!

って思ったけど、ハッとする。

顔を上げると、


「……っ」


月島先輩がいた。

どうして?さっき、月島先輩の家の玄関で見送ってくれた筈なのに……

なぜ月島先輩が目の前にいるの?という結論が出ない内に、


「このやろ……っ」


と、もう一人の男が拳を月島先輩に振り上げる。


「きゃあっ……!!」


月島先輩が殴られちゃう……!!

突然の出来事に私は両手で口を塞いで、叫び声をあげてしまう。