「探した…うさ…」


突然フワリと抱きしめられ、どうするべきか悩んでいた。

本能のまま優を抱きしめ返していた。

しばらくして優は名残惜しそうに私を放した。


「優はなんでここにいるの?」


170cmは超えてるだろう優を見上げる。


「うさを探しにここにきた」


私の初恋の相手の優の言葉にキュンとする私。


「来て良かった…」


微笑みながら、私の頭を優しく撫でる優。

学校のチャイムが鳴る。


「「あ、やば…」」


優と二人クスリと笑い、走りながら教室へ向かった。


「セーフ…!」


教室の前のドアを開けて呟く。


「アウトだ、野山」


クラスメイトが一斉に笑い出す。


「うさ、おはよ」


「野山、ドンマイ!」


机に向う途中みんなからいろいろな言葉がきた。