「緋呂くん…行かないで」 深く麦わら帽子を被った女の子が俺の袖を掴む。 「離してくれっ!梨華が…梨華が!!」 どんどん遠くなっていく梨華の後ろ姿を俺はただジッと見ることしか出来なかった… ―― ―――― 「……ん。」 目を開けると見覚えある光景が目に入った。 「なんだ…夢か。」 それにしても…あの女の子は誰だったんだろ。 「緋~呂っ!早くぅ」 窓から下を見下ろすと梨華が居た。 「今行く」 そう言って俺は急いで制服に着替えた。