「晃ちゃんのバカ…」
『…早く仲直りしなさいよ』
ある5月の土曜日。私・夏穂・澪華は一緒にいた。
というか、私と夏穂は呼び出された。
「私は悪くないもん」
『内山先輩がしたわけじゃないでしょ』
「だけどやだ。」
内山先輩と喧嘩した澪華の話を聞いていた。
なんか内山先輩に抱きついていた女の子がいたらしい。
『嫉妬っすか。可愛いっすね』
「ほんとに可愛い…抱きしめたい」
「ねぇ、さらっと何言ってんの、二人とも」
『「可愛いなぁって」』
声を揃えていう私達にちがーう!、と言って叫んだ。
『まぁ、仲直りしないと後悔するわよ。大切なものを失うことになる。』
「私もそう思う。今ある出会いを大切にしないと」
私と夏穂、二人の言葉を聞いて澪華は小さくうなずいて、
「晃ちゃんと話してみる」
と言った。

