拓真Side




蒼空を部屋に送り俺は歩き出す。

「組長、あの女の処分は?」

その声にみれば側近である橘龍二(タチバナリュウジ)が俺の指示を仰ぐ。

オールバックのこいつとは昔からの付き合いで俺の言いたいことは分かっているだろうに。

「存在すべてを消せ。」

「承知しました。」

龍二はそういうと笑みを浮かべる。

俺たちは極道だ。

人間の存在を末梢することなどたやすい。

それに俺の大事な宝に手を出してただで済むとおもったのか。

「明日は蒼空と弓月の見舞いにいく。」

「はい、分かっています。」

龍二にそう言い残し俺は自室に戻る。

もう二度と手放さないようにしっかりしねーとな。

そう思いながら俺は小さく笑った。




拓真SideEND