「た、拓真何そんなに怒ってるの?
そんな怖い顔で私を見ないで、前みたいに優しい目で私を見て…?」
頬を染めるあいつはまさに恋する女のそれだ。
だがその目は濁り、もはや狂気しか感じない。
「黙れ。貴様を優しい目なんかで見たことはない。」
「どうして?!なんでそんなこというの?!」
いきなり声を荒らげたあいつに思わず息を飲んだ。
不意にその視線が俺に向くとあいつは首を傾げて
「ねぇ、どうしてあの女の子供をかばってるの?」
…爆弾を落とした。
あ、の女…?
意味がわからずにあいつを凝視すればあいつは不気味な笑みを浮かべる。
「そういえば言ってなかったわね。
あんたは私の子供なんかじゃないわ。
あんたはね、私からこの人を奪った女の子供よ。」
その言葉に息を飲む。
こいつ俺の母親じゃない?
それじゃあ、この人が俺の父親、なのか?
