華乃と目が合った瞬間、我に返って元カノを突き放した。



「何言ってんだよお前!なんでココに…てか華乃は関係ないだろ!?」




「だって…大樹もう電話に出てくれないぢゃない…私寂しくて。」




「頼むから…もう俺を頼るな…!」



その様子を見て居た華乃が、口を開いた。






「あの…私…。」


「華乃?」



華乃は元カノから目を反らさない。



「私…大樹との思い出は忘れる事は出来ないし、忘れる気なんてありません。私は大樹が好きだったから。もし、あなたから大樹を奪ってしまってたならごめんなさい。」




華は頭を下げた。



「でも…あなたは本当に一人なの?大切にしてくれる人は居ないの?居ないのなら、あなたが誰かを大切に思ってないからぢゃない?子どもだって…父親から取り戻す方法なんていくらでもある。あなたがそれをしないからぢゃない?」


華乃は続ける。



「もっと、人を大切に思う気持ちを大事にしてください。子どもを一人で産んだあなたを尊敬します。きっと素敵な人だろうなって思ってました。人は誰だって、自分以外の誰かに愛される資格があるんです。あなたにも。」