翌日のバイト中、店長に買い出しを頼まれた。


「洗顔と、芳香剤、ハンドクリーム…チョコレート…?って私物の買い出しかよっ。」


ぶつくさコンビニを出ると、だいぶ重そうな袋を両手で持った華乃がヨロヨロ歩いてた。



あっ!転びそうっ。

…ほっとけないんだよ俺。華乃が。



後ろからすっと華乃の片方の荷物を持った。

「へ…?」



驚いて振り返った華乃に自然に話しかけようと頭をフル回転。



「お前も買い出しか?重そうだから持つよ。」



「大樹…いいよ。平気だからっ!」


そう言われて荷物をパッと華乃に返すと…華乃がだいぶよろけた。


「うぅっ…お願いします…。」



「喜んで。」

俺はニンマリ満足気に華乃の荷物を受け取った。



「お前、何か顔色悪くないか?」


華乃の肌は白いけど、それ以上に青白い気がした。


「そ…かな?別に何ともないよ?」


気になったけど、華乃のバイト先が近づくにつれて嫌な事を思い出した。


華乃の彼氏が居る…。会いたくないな。



「華乃っ!ここでいいだろ?じゃあな。」

店のすぐ近くで荷物を下ろした。


「うん。ありが…」


その瞬間、華乃の体が傾いた…