ガタリ、と音がした。

音がした方を見ると、名前も知らない男子が立ち上がってこっちを凝視していた。

「・・・何?」

「へ?」

「こっちを見てるから。私に何か用?」

「あ~え、えーと・・・桜木!!」

「なに」

「お昼、食べた?」

「・・・・・・食べてないけど」

「な、ならさ、よかったら一緒に食べない?」

「え・・・」

その時見たのは、笑顔・・・

どうして、

どうしてそんなふうに笑えるの。

「・・・・・・・・・・・・・」

「桜木?」

笑顔なんて

「嫌」

「え?」

ムダなのに。