「だよねー…。奏太はさぁ…」 「ん?」 コップに口をつけながら、返事をする。 「好きな人いないの?」 ごっくん。 静かな部屋の中、俺のジュースを飲む音だけがした。 「あたし…」 「え?」 「奏太が好きだよ」 え…?今、なんて…? さくらが俺を好き? 両想いで嬉しいと思う反面、その分怖さが襲ってきた。 もしまた失ったら… 「香奈っ…」 「え…?」 さくらに聞き返され、ハッとする。 俺今、なんてー…