「あ…く、枢木…ごめっ」 そこには、目に少し涙を溜めて慌てた様子の橋本がいた。 泣いてんのか…? 「悪い、大丈夫か?」 「あ、うん…だいじょうぶ…」 「遅くなってごめんな、少なかったから走って新しいの買っ…えっ?!おいっ!!橋本!!」 ばっと俺の横を通り過ぎて橋本は玄関の方へ走って行った。 走ってリビングに入ると、唖然と立っている七瀬とさくらがいた。 「おいっ!!今橋本が出て行ったけど何があったんだよ!!」 その瞬間、泣き出すさくら。 「俺が悪いんだ…」