そう、それは更衣室でのこと。
俺は七瀬にさくらが好きだと伝えた。
やっぱり…この気持ちに嘘はつけなかった。
「さっき言ってなかったけど。」
「ん?」
「夢に…香奈が出てきたんだ。」
「え、香奈が?」
「なぜか広い草原にいてさ、そこに1人でいたら香奈出てきて。んで、“奏太、もう自分を責めないで、新しい恋をして幸せになって。あたしのことは、思い出にして。忘れてくれないでいてくれるだけであたしは充分だよ”って。…ほんと、どんだけお人好しなんだよ…」
「奏太…」
「だから、前に進んだんだ。」
少し、目頭が熱くなる。
「俺はいいと思うぜ!華原と奏太だろ?お似合いじゃん!!応援するよ。」
「ははっ、さんきゅ。」

