お香が終わると、七瀬が来た。
ただ黙って、俺の隣にいてくれた。
「香奈、すげぇ幸せそうな顔してた。」
帰り道、ふと七瀬が言った。
「死んでるのに、綺麗って本気で思った。」
「……」
「…お前がいたから、幸せだったんだろうな。」
その言葉を聞いて、何かが切れたんだ。
「っう…あぁっ…うわぁぁああああ!!!」
一気に溢れる涙。
道端にも関わらず、大声を上げた。
そんな俺を抱きしめる七瀬も、肩が震えてた。
俺、思ったんだ。
一生香奈を愛し続けるよ。
香奈が俺といることを幸せと感じてくれたように、俺も香奈といた時を幸せに感じるよ。
だから、他の人とは幸せにならない。
もう恋はしない。

