入り口に着くと、すでに式は始まっていて、みんなのすすり泣く声が聞こえる。
母さんと父さんを見つけて隣に立った。
父さんは一瞬びっくりしていたけど、行きなさいと言って俺の背中を押してくれた。
お香をあげる順番が回ってきて、俺は香奈の遺影の前に立つ。
遺影の中で満面の笑みを見せる香奈。
しばらくして棺桶に視線を移すと、まるで今にも起きそうな顔をしている香奈がいた。
そっと頬を撫でると、冷たかった。
「香奈…ごめんなっ…愛してる…」
そっとキスをして、香奈の頭を撫でる。
愛してるって、言えばよかった。
キスだって、もっとしたかった。
いつか…いつか俺と香奈が結婚して、子供が産まれて…
そんな未来を、作りたかった…
後悔ばかりが俺を襲う。
俺のせいで香奈が死んだんだ。
香奈の両親は、俺を責めなかった。
事情を聞いても、ただ涙を流して、
「香奈を幸せにしてくれてありがとう」
って、そう言ったんだ。

