小学3年の頃、俺の隣にある家族が引っ越してきた。 「隣に引っ越してきました。高坂です。よろしくお願いします!」 家族で出かけようとしていた時。 にっこりと笑った、優しそうな男の人が言って、その隣の女の人もよろしくお願いします、と言ってお辞儀をする。 母さんと父さんも、同時にお辞儀をした。 「ほら、香奈も!」 「…高坂香奈です」 女の人の後ろに隠れていた、香奈と呼ばれた女の子が小さな声でそう言った。 これが、俺と香奈の出会いだった。