最低で変なやつね…ははっ、否定はできねぇ。
「七瀬があたしのために女の子と切ったのも知ってるし、こんなあたしのこと好きってずっと言ってくれたの。だから、あたしもそれに応えたいと思ったの。…お兄ちゃん…お願い…」
そう言って、くるみは少し頭を下げた。
「お願いします」
それを見て俺も続いて頭を下げる。
「あーもうー!わかったよ!!わかったからそーゆーのやめろ!」
「お兄ちゃんっ!!」
途端にくるみの顔がパァッと明るくなり、ガバッと咲夜さんに抱きついた。
「おいっくるみっ」
くるみを引き離そうとしてるけどどこか嬉しそうな、照れてる咲夜さん。
なんだかほっこりするんだけどこの光景。
「えーと、七瀬。」
「っはい!」
「泣かせたら殺すからな」
「…はい」
目の前に多分今日1番の怖い顔がどアップで映り、俺は必死に声を絞り出して返事をする。

