プリントを持って、ガラッと扉を開けた瞬間。



「よう、お二人さん。俺の仕事は片付いただろうな?ん?」



目の前に立つのはにっこりと笑ったハゲ。


だけど、目が笑ってない。


そんなハゲを茶化すように七瀬は言った。

「せんせー。ぶっちゃけ俺らみたいなことしたいって思ったでしょ?」

「…栗原、明日は進路指導室だ。」

「はぁー?!」


そう言ってめんどくさそうにしている七瀬を、あたしは口を開けて見上げた。


「なっ!!先生が見てるの知っててっ…!!」

「ばれた?…ははっ」

「ふっざけんじゃないわよ!!馬鹿七瀬!!!!」

「いってぇ!!!」


背中に蹴りを入れて、あたしはその場をすぐさま逃げた。


痛がりながらもあたしを追いかける七瀬と、七瀬にごちゃごちゃ何かを言うハゲ。




「おい待てよくるみ!!!」

「もぉー!!!知らない!!!」








【END】