あたしが5分かけて留めた枚数を2分くらいで留めていった。




「あーー終わった終わった」


10分後、七瀬は全て留め終えた。


なんたる器用さ…


「お、おお疲れ…」


その器用さにびっくりしながら声を掛けると、んーと返事が返ってきた。


あれ、疲れたかな…?


ハゲに追いかけられた上、あたしにこんな仕事を任せられたんだからそりゃ疲れるか…


なんて、少し反省する。



「七瀬?」

「ん?」


あたしの方に向いた七瀬に、あたしは握りこぶしを差し出す。