「好きだよ奏太っ…」

「じゃあ付き合ってくれる?」

「っ…当たり前じゃんっ!!」


ガバッと抱きつかれ、後ろによろめいた。


しばらく抱き合って、俺たちは手を繋いで家に帰った。


部屋に戻るまでずっと無言。


そんな中、沈黙を破ったのはさくらだった。


「あの…香奈って、誰…?」



そうだ、言わなきゃいけない。


これを聞いて、さくらは幻滅しない?


さくらは俺の隣から…いなくなったりしないよな…?


でも…そんなこと思ってたら、前に進めないよな。


香奈、そうだろ?