―優奈side―



時は20xx年、春。

あたしの名前は桐沢優奈。

あたしは今日から高校3年生になる。

進級!最高学年!新しい出会い!これからまた1年が始まる!というウキウキな気持ちもあれば、同時に”受験”という重たいものも背負っている。

”あー、だめだめ!”

首をぶんぶんと横にふる。

”もう、受験生なんだから気を引き締めて学校に行かなきゃ!”

と胸のあたりに手をおいて小さく頷く。