変わりゆく華たち 第一幕 散ル華





皆の叫び声が耳に残る。
苦しもがくようなあの声が。



「…まえ……が」



「んだよ!!はっきり言って…ガッ!!?」



宙に浮いている身体を使い、やつの腹めがけて思い切り足を伸ばし蹴りを入れる。



「新八!」


「永倉!!」



大きな身体は後ろへ倒れていく。



「黙れ!!
俺がお前ら人間の事なんてわかるわけ無いだろ!お前ら人間はいつも勝手だ!自分たちの思い通りにならなければその相手を消す。
そんなお前らと同じだとでも?


ふざけるな!!」



身体が震える。息が苦しい。喉が痛い。



「ハァ、ハァ……あんたらはもう俺に用がなくなった。帰らせてもらう」



早くこの場を立ち去ろう。


もうこんな所に居たくない。



今度こそここから出ようと襖に手を伸ばした時、凄い力で手首を捕まれ、後ろへ倒される。



「っ!?」



思いきり背中を強打し、呼吸ができなくなった。


気を抜きすぎた。一体誰、が……!?







「何処にいくつもりだ?こんな夜中に」



「なっ!?」






土方の顔が目の前に見える。


つまり、俺は土方に押し倒されたような形になった。