変わりゆく華たち 第一幕 散ル華





「俺は永倉新八〈ながくらしんぱち〉、二番組組長をしているっ。ちなみに俺の流派は神道無念流、そんで免許皆伝だ。まあ、よろしくな!」



藤堂平助を挟むように座っているこの男、永倉新八は筋肉があるせいなのか体格がよく見える。


流派や免許皆伝とかよく分からないが、腕はいいのだろう。

だが、頭は駄目に見えるのはどうしてだろうか。



「オレは十番組組長の原田左之助〈はらださのすけ〉。新八や平助たちと違ってオレは宝蔵院の槍使いだ」




藤堂を間に挟んでいる、背の高い男。


服は少しはだけていて、それなりの色気というものが出ている。


きっと町娘たちには人気があるだろうな。


そしてあれなのか?
来る者拒まずというやつなのか?



山南さんと違った意味で何考えているのかわからない人物だ。



「僕は斎藤一!三番組の組長をしているよ。よろしくね!」



ニコッと微笑みながら挨拶したのは三番組の斎藤一。



藤堂とたいして背丈は変わらないが、幼く見えるのは顔立ちと話し方なのか?


ニコッと元気で可愛げのある笑顔の下には、絶対に何かを隠しているな。


そして相手を真っ直ぐ見る目。


消して睨んでいるわけでもないが、その目つきはまるで相手を見透かすような感じだ。


この男も注意しなければならない。いつ何処で見抜かれるのか分らないぶんな。