――――――――――――
前を歩いている奴らについて
しばらく歩くと道場に着いた。
周りを見渡していると竹刀を投げられた。
俺は落とさずそれを取る。
投げられた方を向くと先ほど文句を言っていた奴いる。
「俺は二番組 山野八十八(ヤマノヤソハチ)だ」
二番組、ね。
誰が組長だったか全く思い出せないが、この際もうどうだっていい。
要は勝てば良いんだ。
「実践形式て行くぞ。どこからでもかかって来い。」
道場内にいる隊士、およそ20人ほどに竹刀を向けながら言った。
「ーーーっ!
はぁああああっ!!」
一人の隊士がかけ出したのに合わせて
他の隊士たちも竹刀を握りしめながら走ってきた。
ガッ
ガンッ
竹刀で一度受け止めてから流す。
それをひたすら繰り返す。
踏み込みが甘く、太刀もずれているな。
山野とかいう奴はそれほどではないが、
他の奴らはただ振っているにすぎないな。
そんなので、よくあんなに偉そうに云っていられるな。
まぁ、必死に竹刀を振っているやつらを
間近で見るのも悪くわないがな。
お前ら隊士のなかで
誰が勝ち残ることが出来るのか―――
フフッ、楽しみだ。
