「なっ!?」
この部屋にいるもの全員が驚き、息を呑んだ。
「おい神崎、んな勝手なこと出来ると思ってるのか」
「あんたら幹部には関係の無いことだろう。
今まで黙ってみることしか出来ない奴らに要はない」
俺は土方にそう告げた。
もうこれからの事に口を出すなという意味を込めて。
そして、最初に言い出したヤツの方へ足を踏み出した。
「おいどうした?
先程まで言いたい放題云っていたが、
もう言わなくなったのか?」
早く言ったらどうなんだ
と言いながら彼の前まで歩いて行った。
「ーーーっ!」
その隊士の前まで行き
腰を下ろし目線を合わせる。
小さく身震いをしたがこの男はすぐに立ち上がった。
「い、いいさ。やってやるさ。
俺を含む奴ら負けたら、お前が組長になること俺らは認める。
だが、お前が負けた時は
俺らの言う事を何でも聞いてもらうからな。
それでいいですよね、局長」
「あ、ああ。
君たちがそれで満足するならそれで構わんが…」
局長の許可を得たからなのか、一礼し広間を出て行った。
他の奴らもそれに続いて広間を出ていった。
どこに行ったかは知らないが。
それにしても沖田と同様、
ここの奴らは相当腕に自身があるだな。
それが命取りになるんだがな。
俺は溜息を一つつき、広間を出た。
廊下にはまだ出て行った隊士が歩いているのが見えたのでそれについて行くことにした。
また迷子になるのは御免だからな。
