そして……あのぶつかった男の子には……謝罪もろくに出来ず……入学式を迎えていた……。



そして今は……中学の時も同じ光景だった……校長先生の長い話から始まった……。




校長先生の長い話がやっと終わったと思えば……生徒会長の話もあるらしい。



正直……あまり興味がなく……舞台上を見ていると……今朝 門の前でぶつかった男の子だった……。

「まさか……先輩だったなんて……しかも生徒会長だなんて……」と小声で呟いた声は ぶつかった男の子……いや……生徒会長のマイクに通った声にかき消された。



「皆さん……改めて ご入学おめでとうございます。これ以上 堅苦しい話は 聞きたくないと思いますので……短縮させて頂きます……」


生徒会長は 少し息を吸い込んで……

「ここで……新しい新入生の中から生徒会のメンバー1人を選びたいと思います」


そう生徒会長が言った瞬間……静まり返った新入生達がざわざわし始めた。