「へぇ~! ええ感じやん、柏原さん。直メ出来たら写真交換しぃや。ほんでオレに見せて(笑)」
Movie・onのカウンター越しに三上との会話。もっぱら、ゲームの経過報告はここ、Movie・onの店内でするのが当たり前になっていた。しかし、カウンターで三上と会話すると、他のアルバイトの視線が冷ややか。それもそのはず、ぼくの後方には長蛇の列。ぼくは、驚いてその場から離れた。
「ごめん、ごめん。お客さんいっぱいや! また来るから、そのとき楽しみにしてて!」
そういって、Movie・onから、ぼくは飛び出した。
店の外は、三月の気候とは思えないくらいの寒さ。吐く息が白く曇る。依然、真っ黒の夜空。
子猫がゆっくり動き出す。
「今日は、メール来ているかなぁ?」
妻の身体のことなど忘れて、ぼくはそのサイトに夢中になっていた。ログインすると、久留美からのメールが届いていた。
『○×○×○…ne・jpだよ。』
「アドレス載ってる!」
ぼくは着替えることも忘れて、すぐさまメモをして携帯電話に打ち込んだ。そしてそのままお礼のメール文を考える。
『久留美ちゃん、アドレスありがとう! これでパケ代心配せずに話せるね。本当にありがとう!』
メールを送る。しばらくすると久留美からの返信メールが携帯電話に届いた。
『久留美です。メールありがとう。ショーゴ君何歳?』
ぼくは久留美からの直メールがうれしくて、すぐに返信する。
『え~と、歳は三十だよ!』
送信ボタンを押す。そしてこの久留美との関係を今日から一週間だけと、ぼくはこころに決めた。
今さら珠希を気遣ってのことではないのだが、久留美のメール文を見ているとなぜかそう思ってしまったのだ。このままメールを続けて、一週間話してなんの進展もなければ自分勝手ではあるがメールすら止めてしまおうと。なぜだかぼくはそんなことを思い、その旨を文章にしてメールを送る。三回目の直メール。しかし、それから返信メールは帰ってこなかった。
「もしかしたら、自分勝手すぎ?」
ひとり、そんなことを考えた……。
Movie・onのカウンター越しに三上との会話。もっぱら、ゲームの経過報告はここ、Movie・onの店内でするのが当たり前になっていた。しかし、カウンターで三上と会話すると、他のアルバイトの視線が冷ややか。それもそのはず、ぼくの後方には長蛇の列。ぼくは、驚いてその場から離れた。
「ごめん、ごめん。お客さんいっぱいや! また来るから、そのとき楽しみにしてて!」
そういって、Movie・onから、ぼくは飛び出した。
店の外は、三月の気候とは思えないくらいの寒さ。吐く息が白く曇る。依然、真っ黒の夜空。
子猫がゆっくり動き出す。
「今日は、メール来ているかなぁ?」
妻の身体のことなど忘れて、ぼくはそのサイトに夢中になっていた。ログインすると、久留美からのメールが届いていた。
『○×○×○…ne・jpだよ。』
「アドレス載ってる!」
ぼくは着替えることも忘れて、すぐさまメモをして携帯電話に打ち込んだ。そしてそのままお礼のメール文を考える。
『久留美ちゃん、アドレスありがとう! これでパケ代心配せずに話せるね。本当にありがとう!』
メールを送る。しばらくすると久留美からの返信メールが携帯電話に届いた。
『久留美です。メールありがとう。ショーゴ君何歳?』
ぼくは久留美からの直メールがうれしくて、すぐに返信する。
『え~と、歳は三十だよ!』
送信ボタンを押す。そしてこの久留美との関係を今日から一週間だけと、ぼくはこころに決めた。
今さら珠希を気遣ってのことではないのだが、久留美のメール文を見ているとなぜかそう思ってしまったのだ。このままメールを続けて、一週間話してなんの進展もなければ自分勝手ではあるがメールすら止めてしまおうと。なぜだかぼくはそんなことを思い、その旨を文章にしてメールを送る。三回目の直メール。しかし、それから返信メールは帰ってこなかった。
「もしかしたら、自分勝手すぎ?」
ひとり、そんなことを考えた……。
