「そんで、その娘の写メ持ってんの? 柏原さん」
「いや、持ってないよ。P・Cの中にあるよ」
「なんやぁ、面白ないなぁ。そうか、でもかわいい度2じゃ仕方ないわ(笑)これからは3以上にしときや」
「うん」
仕事帰り、Movie・onでお互いの現状報告。ぼくは美帆子との話しで三上のほうは未だにサイトから抜け出せてない様子。ゲーム開始から数日、今のところ五分五分か? とりあえずの報告も終わったので帰り路に着こうと一階に向かうときに、スピーカーから流れ出すメロディ。なぜだかE・L・Tの奏でる楽曲に、ぼくはこころ打たれた。レジカウンターに居たアルバイト店員に尋ねる。
「この曲、なんて曲か解るかな?」
アルバイト店員は、CDジャケットをぼくに見せながら曲名を教えてくれた。E・L・Tのstray・catという楽曲。その曲が収録されているアルバムは販売もされていたので、ぼくは購入してマンションへと急いだ。
ぼくの足下にその子猫が迷い込む。
今夜の空にも星の光は見えないでいた。
上野に珠希と暮らし出してから、好く足を運んだ場所がある。不忍池。休日の今日、ひとりで足を運んでみる。三月初め、今年の冬は寒波が厳しくて、春一番もどこへやら。ゆっくりと流れる灰色の雲を眺めながら散歩。古ぼけたベンチに腰を下ろし、昨夜携帯電話からでも入れるように登録し直した、Hunting・friendにログインする。
「え~と、近辺で同年代、血液型はなんでもいいや!」
あの美帆子の写メ事件からも、何度か気に入った書き込みにメールを送っているのだが、返事が届かない。妻が居る身分のぼくが、休日の昼間からこんなことをしているなんて、罪深いだろうか? 周りには家族連れ、若いカップルたち。少し胸が痛んだ。
「神様が悪さしないように、見張っているのかなぁ」
メール相手が見つからないのを神様のせいにして、公園のベンチからサイトを検索する。
「いや、持ってないよ。P・Cの中にあるよ」
「なんやぁ、面白ないなぁ。そうか、でもかわいい度2じゃ仕方ないわ(笑)これからは3以上にしときや」
「うん」
仕事帰り、Movie・onでお互いの現状報告。ぼくは美帆子との話しで三上のほうは未だにサイトから抜け出せてない様子。ゲーム開始から数日、今のところ五分五分か? とりあえずの報告も終わったので帰り路に着こうと一階に向かうときに、スピーカーから流れ出すメロディ。なぜだかE・L・Tの奏でる楽曲に、ぼくはこころ打たれた。レジカウンターに居たアルバイト店員に尋ねる。
「この曲、なんて曲か解るかな?」
アルバイト店員は、CDジャケットをぼくに見せながら曲名を教えてくれた。E・L・Tのstray・catという楽曲。その曲が収録されているアルバムは販売もされていたので、ぼくは購入してマンションへと急いだ。
ぼくの足下にその子猫が迷い込む。
今夜の空にも星の光は見えないでいた。
上野に珠希と暮らし出してから、好く足を運んだ場所がある。不忍池。休日の今日、ひとりで足を運んでみる。三月初め、今年の冬は寒波が厳しくて、春一番もどこへやら。ゆっくりと流れる灰色の雲を眺めながら散歩。古ぼけたベンチに腰を下ろし、昨夜携帯電話からでも入れるように登録し直した、Hunting・friendにログインする。
「え~と、近辺で同年代、血液型はなんでもいいや!」
あの美帆子の写メ事件からも、何度か気に入った書き込みにメールを送っているのだが、返事が届かない。妻が居る身分のぼくが、休日の昼間からこんなことをしているなんて、罪深いだろうか? 周りには家族連れ、若いカップルたち。少し胸が痛んだ。
「神様が悪さしないように、見張っているのかなぁ」
メール相手が見つからないのを神様のせいにして、公園のベンチからサイトを検索する。
