ソファ−に腰を下ろして、三上が送ってきた出会い系サイトのアドレスを呼び出す。

「三上のやつ、こんなサイトを教えやがって、妻帯者のぼくに……」

 ぼくは、そんなことを思いながらも、その出会い系サイトのアドレスをP・Cに打ち込み送信していた。



“Hunting・friend”

 そう明記されたサイトのペ−ジが開く。
 出会い系サイトに足を踏み入れるのは初めてのことであって、妻が居るぼくにとっては出入りしてはいけない場所だと思っていたのだが、寂しさの反動か自然と指先がキ−ボ−ドをなぞる。サイトの指示通り順序だって進んでいく。

「住んでいる場所、性別、年齢……」

 ひと通りの入力を終え検索ボタンを押すと、きらびやかに彩られたそのサイトのペ−ジが開いた。

『二十五歳、女性。お気軽主婦』

「……」

 ぼくはその書き込みを見るや、ふと我に反り珠希の顔を思い出した。

「珠希に悪いや」

 身重の妻が居るにもかかわらず寂しさ故に、出会い系サイトに入るなんてあんまりだ。P・Cを閉じてシャワ−を浴びるためにバスル−ムに向かった。